目次
作品情報
邦題:きっと、うまくいく
2009年公開のインド映画
あらすじ
日の出の勢いで躍進するインドの未来を担うエリート軍団を輩出する、超難関理系大学ICE。エンジニアを目指す天才が競い合うキャンパスで、型破りな自由人のランチョー、機械より動物好きなファルハーン、なんでも神頼みの苦学生ラジューの“三バカトリオ”が、鬼学長を激怒させ、珍騒動を巻き起こす。 抱腹絶倒の学園コメディに見せつつ、行方不明のランチョーを探すミステリー仕立ての“10年後”が同時進行。根底に流れるのは学歴競争。加熱するインドの教育問題に一石を投じ、真に“今を生きる”ことを問いかける万国普遍のテーマ。
出典 Amazon
トレーラー
評価
以下、ネタバレを含みます。
感想
インド映画の特徴
上映時間
ハリウッド映画などと比較して、上映時間が長いものが多いようです。「きっと、うまくいく」も3時間近くあります。
ダンス
話の途中で突然ダンスパートが挿入されます。簡単に調べたところ、インドは言語が非常に多いためより話を伝えやすくするために取り入れているとのこと。さらに宗教も多様なのでどこまでが表現の許容範囲となるのか曖昧である、といった事情もあるようです。
社会問題
金持ちの替え玉としての入学や貧困層の学費や結婚の話、子供の将来は親がすべて決めるといったことまで、さまざまな社会問題が取り上げられています。どれも日本やアメリカなどの先進国でも当てはまるようなもので、インドも急激な成長でこういった問題が表面化してきたのかも知れません。
合言葉「Aal Izz Well」
主人公のランチョーが口癖のように言う「Aal Izz Well」。「大丈夫だ」「何も問題ない」といった意味になるようですが、邦題の「きっと、うまくいく」もこの言葉からきているようです。少しニュアンスが異なるような気がしますが、意訳して分かりやすくしたのかも知れませんね。
合言葉であると同時に、ダンスの挿入歌としても「Aal Izz Well」が歌われています。前向きな気分になれる曲です。
大団円
どのようにして、ここまで広げた話をまとめるのかが気になりましたが、納得のいくオチに仕上がっていました。10年越しの再開で、大団円という言葉がぴったり当てはまると思います。
まとめ
インド映画は初めて視聴しましたが、インドとインド映画に対する印象が大きく変わりました。日本やアメリカで問題になっていることは、普遍的なこととしてインドでも問題視されていることが伝わりましたし、それをテーマにここまで話を昇華させるのは見事だと思います。
3時間近い上映時間が個人的には長く感じたので途中の冗長な展開を省くことができれば、もっと評価される作品だと思いました。
どちらにしても、面白い作品であることには変わりありません。万人におすすめの映画です。